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制作過程に思うことや日常に関する報告
by alpsglass

作業日誌

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愛着ある窯
ダルマ、あぶり
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溶けてるガラスを巻き取ると、ドロドロに柔らかい。
外気に触れて温度が下がるとかたくなる。
成形していく途中でかたくなったガラスを再び柔らかくするための窯がこれである。
「ダルマ」と言ったり、「あぶり」とも言う。

レンガと鉄を使って作った。
鉄が好きで、捨てられてる鉄を見ると拾ってしまう。
この窯で使ってる鉄はすべて、ゴミとして捨てられてたり捨てられそうなのをゆずってもらって、それらを組み合わせて作った愛着あるものだ。
錆びてる鉄は、おもむきがあって良い。そして必要とされなくなったモノたちが生き生きと働いてる様はとても嬉しい。
by alpsglass | 2011-09-28 17:32 | 吹きガラスの道具
見ること
器を見るときに、形を見ないと言うと語弊がある。だが形を見るという事は、感覚的なことだと思う。
軽い、重い、やわらかい、かたいなどの事なのだが。私が、その感覚の中で一番最上としている事が「澄む」という事だ。
「透明感」
ガラスが透明だからという意味ではない。水が濁りなく底まで見えた時の、あの感覚。

私ごとだが、祖父が絵を描いている。抽象画を描き、それを小さいころから見てきた。
抽象画を見て、なんだかさっぱり分からない人は形を見てしまっているのだと思う。
抽象画は感覚のかたまり、一部を見ないで全体を見て感じる。

祖父の絵が大好きだ、世界で一番好きだ。そして澄んでいる。
僭越であるが、広島でガラスを学ばせていただいた先生の作品集を初めて見た時にもまったく同じ透明感を感じた。衝撃だった。
ガラスの器でこの透明感が出せるのかと思った。ガラスは透明だが、この透明感を持つ器はなかなか無い。
私は口下手であまり先生とも話ができない方だったが、この透明感について聞いたことがある。
まったく恐れ多いことであったのだが、しどろもどろに
「祖父の絵に透明感を感じ、先生の器にも澄んだ透明感を感じます、なんでなのでしょう」と。

先生は、「欲がないからだ」

私は分からないままに納得した。衝撃だった。
作る人間が、欲がなく純粋な気持ちで作るという事だ。誰にでも言える言葉ではない。それを直接聞けたのだ。
辛い時も、迷う時も、この言葉を思い出す。
この言葉が言えるには、50年器を作り続けなければと勝手に思っている。最大、最難の目標だ。
by alpsglass | 2011-09-25 21:10
不動明王の盃
盃、馬上杯
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私は器を作るときに、何か特定の事をイメージして作ることはない。
自分が作った器から連想に連想をつなげて作っていく。そうする事によって、より良いものが生まれるとおもっている。
だが、この器は別だった。
広島に居たころによく散歩する小山があった。
その小山の頂上に不動明王様が居たのだが、一番見晴らしの良い先頭に市長らしき人の像、その後ろに大きな観音様、そしてその後ろに隠れるようにして小さなお不動様。当時は周りも荒れていて淋しそうに見えたので、不動明王様に祈りを込めて盃を作ることにした。
不動明王様が持つならどういう盃だろうと想い、出来たのがこの盃の原点だ。
その後この盃を置いたとたん、そのお不動様のまわりがきれいに整備されて嬉しかった思い出がある。
形は馬上杯だが、私にとっては特別な盃だ。
今はどうなっているのだろう。いつかまた挨拶に行きたい。
by alpsglass | 2011-09-23 19:51 | 日々グラス
Antiques What's
一日目に作った、ガラスの小鉢
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私のガラスは厚くてどっしりしている。今もお世話になっている、目黒通り沿いにある「Antiques What's」。オーナーは昔ananやクロワッサンの編集長などを歴任している蝦名氏。話が合い、私も勉強のつもりで作ったものを見ていただいてたのだが、置いていただける事になり今でもお世話になっている。今はあまりお店には顔を出さずに、女性の方に一任している。その方も、私の大切な味方になっていただいていている。
自分の窯を持つ前からお世話になっていて、その時に買っていただいた方のブログで「とろけるようなガラス」と表現していただき、自分と同じように感じてくれる人がいる!と
作っていく自信になった。そういう方達がいるおかげで、器を作り続けることができる。
by alpsglass | 2011-09-22 21:16
9月21日
制作一日目。
台風が来ている。すごい雨だ、庭は池みたいになっている。

昔から雨が好きだった。
子供のころ雨の日に本を読むのがすきで、青い鳥文庫の本でとくにコロボックル物語の全シリーズは100回近く繰り返し読んでいる。挿絵も素晴らしく子供心にわくわくした覚えがあり、本当にコロボックルはいると思っていて大きくなってからも目を凝らして探したりした。
コロボックル物語は心の宝物になって、いまでもそれがひょっこり顔を出すことがある。
by alpsglass | 2011-09-21 18:30
作業日誌
今日から作業日誌をはじめます。自分の窯を作って、二回目の火入れを始めました。
窯自体とツボに負担をかけない為に、徐々に温度をあげていきます。
私は三日をかけてのんびりと温度を上げていき、1300度をキープします。そしていよいよ明日から制作の開始。

根っからの、のんびり屋だがガラスの制作が始まると人間変わったようにせかせかしだす。
自分でガラス工房をやってる人はきっとそうだ。

明日から制作という時に、台風。
何の縁だか、私は何かしようとする時に
台風にあう。前もそうだ、初めて憧れの人のガラス工房に見学に行った時も台風がきた。そのおかげで泊めてまでいただけて、初めて窯の番というものを体験して感激した覚えがある。

台風のおかげかは分からないが、その後、その先生の下で5年半も
勉強させていただけた。でも台風がそういう縁を、遠く自分の手の届かないところから運んでくれるのかもしれないと思っている。

今日、区切りの日にホームページができました。茜ちゃんありがとう!元気な赤ちゃんに会える日を楽しみにしてます!G君も、新しい命の為にも連載がんばって!
応援してます。
by alpsglass | 2011-09-20 20:38